十勝スピードウェイ(TOKACHI SPEEDWAY)は、北海道河西郡更別村にあるサーキット。この項目では、太陽光発電所の更別・十勝メガソーラースピードウェイ発電所についても記載している。
概要
北海道内唯一となる国際自動車連盟(FIA)公認サーキットであり、5,100 mのグランプリコースを3,400 mのクラブマンコースと1,700 mのジュニアコースに2分割して使用する計3コースがあり、日本国内では例を見ないほぼフラットなコースレイアウトや1,010 mあるストレート(グランプリコース・クラブマンコース)が特徴になっている。メインスタンドからはコースの80 %を見渡すことができる。
これまでに『N1耐久』(現在のスーパー耐久)や『十勝24時間レース』、『全日本ツーリングカー選手権』(1993年は唯一となるグループA規定での開催)、『全日本F3000選手権』、『全日本GT選手権』などを開催してきた(なお、全日本GT選手権から『SUPER GT』と改称後は北海道内未開催)。現在では日本自動車連盟(JAF)公式戦となる『北海道クラブマンカップレース』や『北海道ジムカーナ選手権』、日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)承認の『十勝ロードレース選手権』などを開催しているほか、気軽に参加できるスプリント・レースや『十勝夏祭り&HKS HIPER Meeting』など各種イベントを開催している。中でも、日本国内の自転車耐久行事の先駆けである『全日本ママチャリ耐久レース』は名物イベントになっている。冬季は『TOKACHIウインタートライアル』や『北海道ATVチャンピオンシップ』、冬コース走行会などを開催している。オープン当初からサーキットをPRするイメージガールを起用しており(当初は毎年3〜4名、後に2〜3名)、三苫千景(2005年のA-classメンバー)や森戸みほなどを輩出していたが、2010年(平成22年)からはイメージガールの起用を止めている。
遊休地を活用した太陽光発電所「更別・十勝メガソーラースピードウェイ発電所」を設置している。
沿革
1989年(平成元年)に帯広建設業協会会員が中心となって「十勝モーターパーク」を設立し、1993年(平成5年)5月5日に総工費約100億円をかけた北海道内初となる国際サーキット「十勝インターナショナルスピードウェイ」(TIS)がオープンした。ところが、予想を超えた工費や会員権の販売不振によってオープン当初から経営が厳しく、1994年(平成6年)には運営をインターランドに移し、賃貸事業のみを行ってきた。その後も慢性的な赤字続きで債務超過に陥っていたため、複数企業との売却交渉を進めていたがいずれも成立せず、更別村への固定資産税滞納額も3億円を超えていた。2009年(平成21年)に水面下で行っていた所有権と事業譲渡の交渉が決裂したため、会社整理に向けた調査を始めて自己破産するに至った。負債総額は100億円を超え、十勝管内の倒産としては過去最大規模になった。会社整理に向けた調査開始以降はサーキット存続が不透明であったが、MSFが施設を取得して運営することになり、営業継続が決まった。
年表
- 1992年(平成04年):プレオープン。
- 1993年(平成05年):「十勝インターナショナルスピードウェイ」グランドオープン。
- 1994年(平成06年):『十勝24時間レース』初開催(2008年まで)。
- 1995年(平成07年):日産レーシングスクールin十勝開校(2003年に十勝レーシングスクールとして開校)。
- 1999年(平成11年):『全日本ママチャリ耐久レース』初開催。
- 2004年(平成16年):北海道内初となる『全日本GT選手権』開催。
- 2009年(平成21年):十勝モーターパークが「自己破産」申請。MSFが取得。
- 2010年(平成22年):「十勝スピードウェイ」と改称。
- 2015年(平成27年):ドリフトコース完成。「更別・十勝メガソーラースピードウェイ発電所」竣工。
施設
- パドックビル
- 1階:事務所
- 2階:ブリーフィングルーム、ゲストルームA、B
- 3階:計時室、ゲストルームD
- 4階:管制室
- ピットガレージ(36ピット)
- サーキットテラス
- 1階:売店、AVルーム、シャワールーム
- 2階:レストラン
- ガソリンスタンド
大会実績
レース
四輪車
- N1耐久(スーパー耐久)(1993年 - 2008年)
- 全日本ツーリングカー選手権(1993年、1994年、1995年、1996年、1997年)
- 十勝24時間レース(スーパー耐久シリーズ)(1994年 - 2008年)
- 全日本F3選手権(1994年)
- 全日本F3000選手権(1994年※非選手権レース、1995年)
- フォーミュラ・ニッポン(1996年)
- 全日本GT選手権(2004年)
- 北海道クラブマンカップレース
- GAZOO Racing Netz Cup Vitz Race
- ザウルスJr.
- D1 GRAND PRIX(2018、2019年)
- GAZOO Racing 86/BRZ Race
- TOKACHIショートトラック
- サーキットトライアル
- サーキットジムカーナ(北海道ジムカーナ選手権)
- ドリフト年齢別大会
- TOKACHIウインタートライアル
- 北海道ATVチャンピオンシップ
二輪車
- 十勝ロードレース選手権
- 十勝ミニバイクレース
- 全日本ママチャリ耐久レース(1999年 - )
イベント
- WAKO'S cup
- 十勝夏祭り&HKS HIPER Meeting(2005年 - )
- 走ってみない会
- 冬も走ってみない会
- 十勝初雪エンデューロ(2001年 - 2012年)
レーシングスクール
- 十勝レーシングスクール
- レーシングJOYクラス
- スーパーJOYクラス
- レースエントリークラス
- F4プログラム
- 十勝サーキット塾
- ENEOSレーシングスクール
更別・十勝メガソーラースピードウェイ発電所
更別・十勝メガソーラースピードウェイ発電所は、北海道河西郡更別村の十勝スピードウェイにある太陽光発電所。十勝スピードウェイを運営するMSFが、遊休地を太陽光発電施設に活用する「十勝メガソーラースピードウェイ計画」を発表し、オリックスが遊休地を賃借して太陽光発電施設を建設した。総出力は21.967 MW、年間の総発電量は一般家庭6,880世帯分になる電力を発電しており、北海道電力に売電している。
アクセス
周辺には道の駅さらべつやさらべつカントリーパークがある。
- 帯広広尾自動車道更別ICから車で約15分
- 帯広空港(とかち帯広空港)から車で約20分
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)帯広駅から車で約40分
脚注
関連項目
- 日本のサーキット一覧
- 日本の太陽光発電所
外部リンク
- 十勝スピードウェイ


